こちらの記事で、小説執筆に行き詰ったときはプロット作成に立ち返ることをお勧めしました。
上記記事内では、試行錯誤しながら自分に合ったスタイルのプロットを作るのが良いとお伝えしましたが、試行錯誤の前にまずは基本的なプロット作成を知っておきたい・身に付けたいという方もいらっしゃるかと思います。
私は最初から我流でプロット作成をしてきましたが「自分の作っているこれはプロットといって大丈夫なシロモノだろうか?」と気になったこともあります。
自分流のプロット作りに慣れている方にも、そもそもプロット作りってなんぞやという方にもお勧めの書籍をご紹介します。
この本の特徴
この本では、以下の項目に分けて解説されています。
・物語創作におけるテクニック
・キャラクター設定の作り方
・世界観の作り方
・プロット作り
・物語の作り方
・描写の作り方
・執筆のコツとプロデビューについて
・これまでの解説を踏まえた、書き込み式ページ(プロットテンプレートや練習帳、16ページ分)
これから小説を書いてみたい方や、書き始めて日が浅い方は、物語作成の基本的なテクニックから思考部分まで学べるので非常にお勧めです。
イラストも多く、内容は簡潔に分かりやすくまとめられているため読みやすく、頭に入りやすいのが特徴です。
世界観の作り込みや、「王道」がなぜ好まれるのかなど創作論のような解説もあるため、小説を書いて長い人にとっても新鮮な発見があると思います。
世界観をどこまで作り込むかというのも、書く小説の長さによって悩んだりしてしまいます。
本書では「現実を舞台にしたものなら、こういう要素が大事」「ファンタジーなら」「未来なら」と、さまざまなジャンルごとに注目すべきポイントを教えてくれているので非常に参考になります。
描写の項目では、基本的な文章量を紹介したあとで「書きすぎるとかえってダメなパターン(作品ジャンル)」についても補足で解説をいれてくれるなど細やかな配慮が感じられます。
絶対的にこれが正しい! という押し付け感がないので、この本によってガチガチの基礎が植え付けられるとか、自分のやり方が否定されるといったマイナスイメージは受けませんでした。
これが、小説初心者さんにも書き慣れている人にもお勧めできる理由のひとつです。
才能とか感性とかセンスといった曖昧なものではなく、理論やテクニックで物語作りの基本的なことを教えてくれているので、著者の言葉に励まされ、実践してみようというやる気が湧いてくるのも良かったです。
7章分使って小説の書き方の基本的な部分について解説してくれたあとで、「では実際に自分で書いてみよう」という書き込み式ページが用意されています。
「学習 → 実践」と、知識をすぐに身に付けやすい構成が本書の特徴です。
単純に「プロットはこう作る」とテンプレートだけを渡されるのではなく、物語創作における大切な要素を教えてもらったうえで実際に書き込んでいくという流れになっているので、今後の創作活動全般で応用しやすいと思います。
自身のプロットタイプを知ることについては、こちらの記事でお話しています。